資金繰りに悩む経営者や個人事業主にとって、ファクタリングは売掛金を早期に現金化できる重要な資金調達手段です。しかし、数多くのファクタリング会社から自社に適した業者を選ぶのは容易ではありません。
この記事では、審査通過率や手数料、入金スピードなどの観点から厳選したおすすめのファクタリング会社15社を徹底比較。失敗しない業者選びのポイントや注意点も解説するので、資金調達の成功率を高めるための参考にしてください。
ファクタリングおすすめの優良企業15選

ファクタリングは、売掛債権を買い取ってもらうことで早期に資金を調達できる方法です。銀行融資とは異なり、担保や保証人が不要であり、赤字決算や税金滞納があっても利用できる可能性があります。
しかし、ファクタリング会社は玉石混交の状態であり、手数料が高すぎたり、悪質な業者も存在したりすることから、会社選びが非常に重要です。ここでは、おすすめのファクタリング会社15社を紹介します。
ペイトナーファクタリング

引用元:ペイトナーファクタリング
審査通過率 | – |
利用対象者 | 法人・個人事業主・フリーランス |
利用可能額 | 1万円~100万円(初回25万円まで) |
入金速度 | 最短10分 |
契約方法 | 2社間ファクタリング |
手数料 | 一律10% |
債権譲渡登記の有無 | 不要 |
必要書類 | 請求書・本人確認書類 |
ペイトナーファクタリングは、電話やメールでのやり取りが不要でオンラインで完結するため、時間や場所を問わず利用できる利便性の高さが特徴です。
最短10分という驚異的な入金スピードを実現し、業界でも珍しい個人間の売掛債権にも対応しています。必要書類も請求書と本人確認書類のみと簡素化されており、手続きの手間を最小限に抑えることができます。また、手数料が一律10%と明確なため、事前に調達コストを計算できるのもポイントです。
日本中小企業金融サポート機構

引用元:日本中小企業金融サポート機構
審査通過率 | 95% |
利用対象者 | 法人・個人事業主 |
利用可能額 | 無制限 |
入金速度 | 最短3時間 |
契約方法 | 2社間・3社間ファクタリング |
手数料 | 1.5%~10.0% |
債権譲渡登記の有無 | 応相談 |
必要書類 | 通帳コピー(3ヶ月分)、売掛金関連資料 |
日本中小企業金融サポート機構は、ファクタリング以外にもM&Aや事業継承、クラウドファンディングなど幅広い資金調達をサポートしている機関です。支援総額は113億円を超え、4,800社以上との取引実績があります。
2社間と3社間の両方のファクタリングに対応しており、手数料は業界最安水準の1.5%からとなっています。申し込みから最短即日での資金調達が可能で、一度に3,000万円もの資金調達も実現できます。
契約手続きはクラウドサインを導入しているため、対面での手続きが不要です。完全オンラインで契約を結べるため、忙しい経営者でも無理なく契約締結を進められます。
QuQuMo

引用元:QuQuMo
審査通過率 | 98%以上 |
利用対象者 | 法人・個人事業主 |
利用可能額 | 制限なし |
入金速度 | 最短2時間 |
契約方法 | 2社間・3社間ファクタリング |
手数料 | 1~14.8% |
債権譲渡登記の有無 | 不要 |
必要書類 | 請求書と通帳のコピーのみ |
QuQuMoは、98%を超える高い審査通過率を誇るファクタリングサービスです。
手数料が1%から設定されており、利用者の状況に応じて柔軟な対応が可能。必要書類も請求書と通帳のコピーのみと最小限で、手続きの負担を抑えられます。金額の制限がないため、大口の取引も可能です。
また、2社間と3社間の両方の契約形態に対応しており、取引先との関係性や状況に応じて選択できます。オンラインでの手続きにも対応しており、利便性の高さもポイントです。
ラボル

引用元:ラボル
審査通過率 | – |
利用対象者 | 法人・個人事業主 |
利用可能額 | 1万円~(必要額のみ) |
入金速度 | 最短30分 |
契約方法 | 2社間ファクタリング |
手数料 | 一律10% |
債権譲渡登記の有無 | 不要 |
必要書類 | 本人確認書類、請求書、取引エビデンス |
ラボルは、個人事業主や小規模事業者向けのファクタリングサービスです。2社間ファクタリングをメインに取り扱っており、取引先に知られることなく即日資金調達が可能です。
資金調達スピードは申し込みから最短30分という驚異的な速さが魅力で、24時間365日利用できます。
申し込みから入金完了までWEBで完結するため、面談不要でスマホやPCから手続きができます。決算書や契約書などの煩雑な書類は不要で、請求書があれば手続き可能です。
ベストファクター

引用元:ベストファクター
審査通過率 | 92.2% |
利用対象者 | 法人・個人事業主 |
利用可能額 | 30万円~1億円 |
入金速度 | 最短24時間 |
契約方法 | 2社間・3社間ファクタリング |
手数料 | 2%~ |
債権譲渡登記の有無 | 不要 |
必要書類 | 本人確認書類、通帳、請求書、契約関連書類 |
ベストファクターは、92.2%という高い審査通過率を維持しながら、2%からという低い手数料設定を実現しています。30万円からという比較的少額での利用が可能で、最大1億円までの幅広い金額に対応しています。特徴的なのは、注文書ファクタリングに対応していること。商品やサービスの納品前でも資金調達が可能です。
非対面契約にも対応しており、電話・Webでの説明を受けられるため、急いでいる場合でも安心です。
みんなのファクタリング

引用元:みんなのファクタリング
審査通過率 | – |
利用対象者 | 法人・個人事業主 |
利用可能額 | 1万円~300万円(初回50万円まで) |
入金速度 | 最短60分 |
契約方法 | 2社間ファクタリング |
手数料 | 7.0%~15.0% |
債権譲渡登記の有無 | 原則不要 |
必要書類 | 本人確認書類、保険証、請求書 |
みんなのファクタリングは、土日祝日でも最短60分での入金に対応している点が大きな特徴です。1万円から利用可能で、初回でも最大50万円まで利用できるため、フリーランスの様々な資金ニーズに対応できます。
また、手続きはオンラインで完結し、必要書類も最小限に抑えられているため、時間のないフリーランスでも利用しやすいサービスです。土日も営業しており、土日に入金まで完了するため、週明けの支払いに間に合わせたい事業者にとって理想的なサービスです。
PMG

引用元:PMGファクタリング
審査通過率 | – |
利用対象者 | 法人・個人事業主 |
利用可能額 | 50万円から最大2億円まで。 |
入金速度 | 最短2時間 |
契約方法 | 2社間・3社間ファクタリング |
手数料 | 2社間:4%~12%、3社間:2%~9% |
債権譲渡登記の有無 | 不要 |
必要書類 | 決算書、直近の取引が確認できる書類(入出金通帳など)、取引を証明する書類(契約書・発注書・納品書・請求書など) |
PMGファクタリングは、ファクタリングに申し込むと専任の営業担当者が付き、ファクタリング以外の財務面のサポートも受けられます。土日も対応しているため、平日忙しい個人事業主にとっても使い勝手の良いサービスです。
プライバシーマークを取得しており、情報漏洩リスクが非常に低く、2社間ファクタリングを利用しても取引先に知られるリスクが少ないのも安心ポイントです。コンプライアンスを重視する姿勢が見られ、利用者からの信頼が厚いことがうかがえます。
ビートレーディング

引用元:ビートレーディング
審査通過率 | 98% |
利用対象者 | 法人・個人事業主 |
利用可能額 | 制限なし(10万円~7億円の実績) |
入金速度 | 最短2時間 |
契約方法 | 2社間・3社間ファクタリング |
手数料 | 2社間:4%~12%、3社間:2%~9% |
債権譲渡登記の有無 | 不要 |
必要書類 | 本審査申込書、通帳コピー、売掛債権関連書類 |
ビートレーディングは10年以上の実績を持ち、全国5つの拠点で事業を展開しています。買取金額に制限がないため、フリーランスの小規模案件から大型案件まで柔軟に対応が可能です。
特に審査から入金までのスピードの速さが特徴で、最短2時間での入金を実現しています。豊富な実績を持つファクタリング会社で安心して資金調達を進めたい方におすすめです。
アクセルファクター

引用元:アクセルファクター
審査通過率 | – |
利用対象者 | 法人・個人事業主 |
利用可能額 | 30万円~上限なし(無制限) |
入金速度 | 最短即日(即日2時間振込も可能) |
契約方法 | 2社間・3社間ファクタリング |
手数料 | 2社間:1%~12%/3社間:0.5%~10.5% |
債権譲渡登記の有無 | 原則不要 |
必要書類 | 請求書・通帳コピー(3ヶ月分)・その他エビデンス資料(契約書など) |
アクセルファクターは、年間相談件数3,000件を誇るファクタリングサービスです。ファクタリングに精通した専門スタッフが多数在籍しており、問い合わせの段階で様々な相談に対応可能。申込者の5割以上に対して即日入金を実施しており、審査から結果までのスピードが非常に早いのが特徴です。
また、申し込み時から専属担当者による徹底サポートがあり、不明点があってもすぐに相談できる体制が整っています。専属担当者とのきめ細かなやり取りを希望する方におすすめのサービスです。
JBL

引用元:JBL
審査通過率 | – |
利用対象者 | 法人・個人事業主 |
利用可能額 | 最大1億円 |
入金速度 | 最短2時間 |
契約方法 | 2社間・3社間ファクタリング |
手数料 | 2%~14.9% |
債権譲渡登記の有無 | 原則不要 |
必要書類 | 身分証明書、通帳全て、取引先との成因資料(契約書、発注書、納品書、請求書など) |
株式会社JBLは、オンライン完結型のファクタリングサービスを提供しており、来店不要で手続きが可能です。弁護士ドットコム株式会社が運営する「クラウドサイン」を用いた電子契約を採用しており、紙と印鑑を使用しないスムーズな契約が特徴です。また、手数料は業界最安水準の2%からと、資金調達コストの軽減に努めています。
債権譲渡登記も原則不要で、手続きの負担を軽減しています。他社からの乗り換えにも対応しており、手数料の割引特典があるなど、利用者にとってメリットの多いサービスを展開しています。
えんナビ

引用元:えんナビ
審査通過率 | – |
利用対象者 | 法人・個人事業主 |
利用可能額 | 50万円~5,000万円 |
入金速度 | 最短即日 |
契約方法 | 2社間・3社間ファクタリング |
手数料 | 5%~ |
債権譲渡登記の有無 | 原則不要 |
必要書類 | 請求書、入出金明細、本人確認書類(運転免許証、パスポートなど) |
えんナビは、全国対応のファクタリング会社で、特に中小企業や個人事業主を対象に、売掛金を最短即日で資金化できるスピード感が強みです。2者間・3者間ファクタリングに対応し、オンライン契約も可能。手数料は2%〜と比較的低く、他社よりも手軽に利用できる点が特徴です。さらに審査基準も柔軟で、赤字決算や税金滞納があっても相談できるため、資金繰りに困った事業者の強い味方です。
OLTA

引用元:OLTA
審査通過率 | – |
利用対象者 | 法人・個人事業主 |
利用可能額 | 制限なし |
入金速度 | 最短即日 |
契約方法 | 2社間ファクタリング |
手数料 | 2%~9% |
債権譲渡登記の有無 | 要確認 |
必要書類 | 決算書、入出金明細(4ヶ月分)、請求書、本人確認書類 |
OLTAは、AI審査システムを活用したファクタリングサービスで、手続きはすべてオンラインで完結し、書類のアップロードから審査、契約までスマートフォンでも操作が可能です。
独自のAI審査により、書類が揃ってから24時間以内に審査結果を通知する迅速な対応を実現。手数料は2%〜9%という低コストで、AI審査により人による確認を最小限に抑え、諸経費などの追加コストを一切なくしています。コストパフォーマンスの高いファクタリングを求める方に適したサービスといえます。
PayToday

引用元:PayToday
審査通過率 | – |
利用対象者 | 法人・個人事業主 |
利用可能額 | 10万円~ |
入金速度 | 最短30分 |
契約方法 | 2社間ファクタリング |
手数料 | 1%~9.5% |
債権譲渡登記の有無 | 不要 |
必要書類 | 確定申告書、入出金明細6ヶ月分、請求書、身分証明書 |
PAYTODAYは累計申し込み金額が50億円を突破している人気のファクタリングサービスです。即日・最安のオンライン完結型ファクタリングとして、請求書を迅速に現金化できるサービスを提供しています。初期費用や月額費用は一切なく、必要なのは手数料1%〜9.5%のみという明朗会計が特徴です。
個人事業主・法人を問わず利用でき、開業したばかりでも申し込みができる点も魅力です。様々な業種や状況に柔軟に対応し、2社間契約がメインのため取引先に利用を知られることなく安心して利用できます。特に地方中小企業やベンチャー企業、フリーランスなどに注力した支援を提供しており、これらの事業形態の方に特におすすめのサービスです。
FREENANCE

引用元:FREENANCE
審査通過率 | – |
利用対象者 | 法人・個人事業主 |
利用可能額 | 1万円~上限なし |
入金速度 | 最短30分 |
契約方法 | 2社間ファクタリング |
手数料 | 3~10% |
債権譲渡登記の有無 | 不要 |
必要書類 | 本人確認書類、通帳のコピー、請求書 |
FREENANCEは、上場企業のGMOグループが運営する信頼性の高いサービスです。ファクタリングだけでなく、屋号やペンネームでの口座開設、トラブル時の補償、フリーランス向け保険など、幅広いサポートを提供しています。
与信スコアという独自の信用度評価システムを導入しており、利用実績を積むことで手数料が下がる仕組みを採用。月額料金が発生するプランもあり、ファクタリング以外の経営上のリスク回避も含めた総合的な経営支援を受けたい個人事業主やフリーランスの方におすすめです。
トップ・マネジメント

引用元:トップ・マネジメント
審査通過率 | – |
利用対象者 | 法人・個人事業主 |
利用可能額 | 30万円~3億円※1社1億円 |
入金速度 | 最短即日 |
契約方法 | 2社間・3社間ファクタリング |
手数料 | 3.5%~12.5% |
債権譲渡登記の有無 | 要相談 |
必要書類 | 通帳のコピー、売掛金証明書(請求書・契約書等) |
トップ・マネジメントは、創業から13年の実績を持つファクタリングサービスです。申し込みから契約までオンラインで完結でき、対面での手続きが不要な点が特徴です。
ファクタリングのサービスラインナップが非常に豊富で、一般的な2社間・3社間ファクタリングに加え、請求書が未発行でも「見積書」「受注書」「発注書」のいずれか1点でファクタリングを実行できる見積書・受注書・発注書ファクタリングも提供しています。
おすすめのファクタリング会社の選び方|比較のポイント

ファクタリングは資金調達の有効な手段ですが、多数存在する会社からどのように選べばよいのか迷う方も多いでしょう。ここでは、ファクタリング会社を選ぶ際の重要なポイントを解説します。
売掛先にバレにくい2社間でのファクタリング契約ができるか
ファクタリングを利用する際、多くの企業が懸念するのは「取引先に知られるかどうか」という点です。2社間ファクタリングは、利用者とファクタリング会社の間だけで契約が完結するため、取引先に知られることなく資金調達が可能です。
2社間ファクタリングを利用すれば、「資金繰りに困っている」というイメージを取引先に与えることなく、スムーズな取引関係を維持できます。取引先から信頼を失うリスクを避けたい場合や、資金調達の事実を秘密にしておきたい場合は、2社間ファクタリングに対応している会社を選びましょう。
必要書類は何か
ファクタリングの審査に必要な書類は会社によって異なります。一般的には、法人登記簿謄本、印鑑証明書、代表者の身分証明書、決算書、売掛金を証明する書類、通帳コピーなどが求められますが、会社によっては最低限の書類だけで審査を行うところもあります。
例えば、通帳と請求書だけで審査が可能なサービスもあれば、多くの追加書類を要求するところもあります。書類準備の手間を省きたい場合や、スピード重視で資金調達したい場合は、必要書類が少ないファクタリング会社を選ぶと良いでしょう。
入金までのスピード感はどれくらいか
資金繰りに悩んでファクタリングを検討する場合、入金までのスピードは非常に重要な選定ポイントです。ファクタリングは銀行融資と比較して早期の資金調達が可能ですが、会社によって入金スピードには差があります。
最短10分で入金できるサービスもあれば、審査や契約に数日かかるところもあります。入金スピードが速い会社の特徴としては、オンライン完結型であることや、AI審査を導入していることが挙げられます。また、2社間ファクタリングは3社間ファクタリングよりも入金が早い傾向にあります。これは、3社間ファクタリングでは売掛先の承諾を得る手続きが必要になるためです。
対面不要のオンライン契約ができるか
近年、多くのファクタリング会社がオンライン契約に対応しています。オンライン契約が可能な会社であれば、遠方にある会社でも利用できますし、忙しい中でオフィスや支店に出向く手間も省けます。
特に個人事業主やフリーランスの場合、時間的制約が厳しいことが多いため、オンライン完結型のファクタリングサービスは非常に便利です。スマホやPCから必要書類をアップロードするだけで手続きができるため、時間と場所を選ばず資金調達が可能になります。
また、オンライン契約の場合は電子契約システム「クラウドサイン」などを導入しているケースが多く、セキュリティ面でも安心です。契約書の保管も電子化されるため、紙の契約書を紛失するリスクもありません。
複数業者を相見積もりする
ファクタリング会社を選ぶ際の最も確実な方法は、複数の会社から相見積もりを取ることです。ファクタリングの手数料や条件は会社によって大きく異なるため、比較検討することで最適な選択ができます。
相見積もりを取る際は、同じ売掛債権で複数社に見積もりを依頼するようにしましょう。その際、手数料だけでなく、入金スピードや必要書類、契約方法なども比較することが重要です。
ファクタリング会社の利用時に注意したいポイント

ファクタリングは迅速な資金調達手段として有効ですが、利用時には注意すべきポイントがいくつかあります。悪質な業者によるトラブルを避け、安全にファクタリングを活用するために、以下の点に特に気をつけましょう。
ファクタリング契約手数料は上限設定を確認することが重要
ファクタリングの最大のコストは買取手数料です。多くのファクタリング会社では「手数料1.0%~」のように下限値を表示していますが、実際には上限値まで幅があり、審査によって決定されます。
特に初めて利用する場合や売掛金額が少額の場合は、上限に近い手数料が適用されるケースが多いです。そのため、契約前に手数料の上限値を必ず確認しておく必要があります。
「リコースファクタリング」の償還請求権は避けるべき
ファクタリングを契約する際に特に注意したいのが「償還請求権」の有無です。償還請求権とは、売掛先が倒産などで売掛金を支払えなくなった場合に、ファクタリング会社がファクタリング利用者に代金の返還を求める権利のことです。
この償還請求権がある契約は「リコースファクタリング」と呼ばれますが、実質的には融資と同様の性質を持つため、避けるべきです。実際、判例でもリコースファクタリングは債権譲渡ではなく、担保付きの金銭消費貸借契約(融資)とみなされています。
債権譲渡登記が必要ではないか(個人事業主の場合)
ファクタリング契約時に「債権譲渡登記」が必要かどうかも重要なチェックポイントです。債権譲渡登記とは、債権が譲渡されたことを法務局に登記する制度で、二重譲渡を防ぐ目的などで行われます。
個人事業主にとって特に重要なのは、債権譲渡登記は法人のみが行えるものであり、個人事業主は利用できないという点です。そのため、債権譲渡登記を必須とするファクタリング会社では、個人事業主は利用できない可能性があります。
通帳不要で利用できる個人事業主向けファクタリングは存在するか?
個人事業主にとって、ファクタリングの申込時に必要な書類は重要な選定ポイントです。通常、ファクタリングの審査では通帳のコピーが必要となりますが、「通帳不要」を謳うサービスも存在します。
ただし、多くのファクタリング会社では通帳の提示を求めていることが一般的です。これは売掛金の実在性確認や過去の入金状況を確認するために必要な手続きとされています。
通帳不要のサービスは手軽に利用できる反面、審査基準の透明性や手数料設定などで懸念がある場合もあります。本当に信頼できるサービスかどうか、口コミや実績なども含めて総合的に判断することが大切です。
個人事業主がファクタリングで審査に落ちた場合の対処法

個人事業主がファクタリングの審査に落ちることは珍しくありません。しかし、一度審査に落ちたからといって諦める必要はありません。審査に通過するための対処法がいくつかありますので、状況に応じて試してみることをおすすめします。
2社間で審査に落ちたら売掛先に相談して3社間ファクタリングを検討
2社間ファクタリングでは、ファクタリング会社は売掛先の信頼性を直接確認できないため、審査基準が厳しくなりがちです。一方、3社間ファクタリングでは売掛先も契約に参加するため、ファクタリング会社のリスクが低減され、審査通過率が高まる傾向があります。
3社間ファクタリングには、手数料が2社間より安いというメリットもあります。2社間ファクタリングの手数料が10~20%程度なのに対し、3社間ファクタリングでは5%程度まで下がることもあります。
審査が甘い傾向のファクタリングは必要書類が少ない
ファクタリングの審査に落ちた場合、必要書類が少ないファクタリング会社を検討してみましょう。必要書類が少ない会社は、審査のハードルが比較的低い傾向にあります。
一般的に審査が厳しいファクタリング会社では、法人登記簿謄本、印鑑証明書、決算書、通帳、請求書など多くの書類を要求します。これらの書類を詳細に確認することで、不正や詐欺行為を防止しているのです。
一方、必要書類が少ないファクタリング会社では、請求書と通帳のコピーだけで審査を行うケースもあります。書類の細かいチェックを行わない分、審査通過のハードルが低くなっています。
ファクタリング業者の公式HPで審査通過率を確認しよう
ファクタリングの審査に落ちた場合、次に申し込む会社は審査通過率の高いところを選ぶと良いでしょう。多くのファクタリング会社が公式サイトで審査通過率を公開しています。
審査通過率90%以上を謳う会社であれば、基本的な条件を満たしていれば高確率で審査に通過できる可能性があります。
ただし、審査通過率の高さと手数料には相関関係があることも理解しておく必要があります。審査が甘い会社は、そのリスクを手数料に上乗せしている場合が多いためです。また、審査通過率が高くても、対象となる事業者を限定している場合もあります。法人のみを対象としていたり、個人事業主の場合は売掛先が法人であることを条件としたりするケースもあるため、事前に確認が必要です。
まとめ
ファクタリングは売掛金を早期に現金化できる便利な資金調達手段ですが、サービスを提供する会社によって特徴や条件が大きく異なります。自社のニーズに合った最適なファクタリング会社を選ぶことが、成功への鍵となります。
手数料の透明性、入金スピード、必要書類の少なさ、オンライン契約の可否など、比較すべきポイントは多岐にわたります。また、2社間か3社間かという契約方式の選択も重要です。取引先に知られたくない場合は2社間を、手数料を抑えたい場合は3社間を検討すると良いでしょう。
個人事業主の方は特に、債権譲渡登記の有無や通帳不要のサービスがあるかなど、細かい点にも注目する必要があります。審査に落ちた場合も、3社間への切り替えや審査通過率の高い会社への申し込みなど、いくつかの対処法があります。
この記事で紹介したおすすめ15社を参考に、複数の会社を比較検討し、相見積もりを取ることで、より有利な条件での資金調達が可能になります。